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ウサイン・ボルトが陸上競技人口を減らす!?
そう思いたくもなるよな、痛快な走りでした。

「100m決勝」は
競馬で言えば新潟1000m。
最初から最後まで騎手の言うこと聞かず、
ゴール前はハミをはずして舌を出して
それでも後続を4馬身ちぎった!みたいな。

昨日の「200m」は
競馬で言えば東京1600m。
4コーナーですでに先頭に立ち、
直線に入っても引き離す一方。
でも馬はオーロラビジョン横目に
「もう勝ったも同然だからゆるめちゃお♪」


いずれにせよ物心ついてからの私が
最大の衝撃を覚えた陸上選手。
まさに名馬。
グラスワンダーの朝日杯を思い出します。
直線最後で彼が走りを緩めてしまうのも
限界で走ると脚が壊れてしまう」という
サラブレッドの習性を知ってか知らずか・・・。

彼に負けたアスリートの中には
別次元の走りを前にして

 ○П_ 
「俺もうダメだわ・・・」

と引退してしまうのではないかとさえ、勝手に心配。
逆にジャマイカや他の国で、やたら足の速い子供を持つ親は
「うちの子もやれるんじゃないか」と勇気付けられることでしょう。

いやあ、何にせよ
“あっぱれ”!
【2008/08/21 21:17】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

漁船の一斉休漁・・・ほかに成すべきことは?
油は高い。魚は安い。
私たちにどうしろというのか!



先日のニュースで報じられていた
青森かどこかの漁師さんの叫びです。
確かに悲痛です。
私も投機による原油高騰には憤りさえ覚えていますが、一方で
「一斉休漁以外に、方策はないものか?」と疑問も抱きます。



私の実家は「島」です。
父は船で商売(人を運ぶ海上タクシー)をしていましたが
諸事情により先日、船を売却しました。
今は雇われて、漁師をしています。

重油の高騰はとんでもない勢いです。
10年前の約4倍。

しかし海上タクシーの料金は、組合が定めた一律価格だったので
もし商売を続けていたら、今ごろ「赤字の泥沼」でしょう・・・。

で、漁師になった父の話によると、
今は月に10日前後しか漁に出ていません。
原油高騰に加え、近海での魚の数が減っていて
「漁に出ても赤字」という状態になりかねないからです。


さて、冒頭の言葉を伝えたニュースでは
その後こんな解説を加えていました。

1)重油の高騰
2)しかし「魚の価格」を上げることはできない
3)なぜなら市場は魚離れが進んでいるから
若者の声「魚?・・・あんまり食べない」
4)このままでは廃業する漁船が増える
5)漁獲高が減るので、需給の関係で価格は上がる
6)ますます魚が敬遠される → 悪循環ですねぇ・・・


もちろん、それなりに理屈は通っているのかもしれません。
しかし「一斉休漁」の根拠は、

国に支援をして欲しい!

の1点張りで、ビジネスとしては根本的なことが欠けています。
「魚離れ」を食い止めることがまず先決だと思いませんか?

たしかに消費社会は成熟して、人々の価格への要求はシビアです。
でもその一方、一連の偽装や諸問題を通して
「良い食べ物・安心できる食べ物はそれなりに高い」
ということを消費者は学びつつあります。

魚に好き嫌いはあるでしょうが、魅力的な食べ物です。
そもそも日本は島国で、海の恵みに支えられて生きてきました。
上手に「ブランドづけ」「美味しさのプロモーション」ができれば
悪循環は食い止められるはずなのです。

しかし昨今の魚プロモーションは
「さかなクン」にしろ、「おさかな天国」にしろ
メディアが仕組んだ「ラッキーパンチ」的なネタに任せっぱなしの印象です。

一斉休漁を仕組んだ、漁連のエライ方々。
どうか、日本の美味しい魚が適正な価格で取引されるよう
もっと積極的にブランディングや広報を学んでくれませんか?

お米の人たちは頑張ってますよ。
【2008/07/17 22:17】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

教員採用試験、他の県だって当然・・・
最近のニュースより。

◎大分県の教員採用試験をめぐる一連の不正

私も経験者なので分かります。
教員を志そうと一時期考えたのですが、身近な人たちに
「もし口利きできるような人がいれば頼った方が良い」
とアドバイスをいただいたこともあるからです。
(当然ながら、そんなもん使う自分自体が許せないので
コンタクトすら取ろうとしませんでしたが・・・)

他の都道府県でも水面下で調査報道を進めている記者が
たくさんいることでしょう。
暑い中ですが、頑張ってください。


◎青森 取材ヘリ墜落で捜索打ち切り

何がつらいって、このニュースを取材していた
各局の記者たちの表情がおしなべて沈んでいたことです。
特に中継は見ていてツラかったです。

おかしな話かもしれませんし、当然の話かもしれませんが
取材をしていて「誰かが亡くなった」という場合でも
99%以上、知らない方だからこそ
記者はある種の冷静さを保つことができます。

(もちろん知らない方の場合でもケースによって感情移入はします)

しかし今回のケースでは、
各局の記者・クルーは亡くなった方を知っている。
「明日はわが身」だと思わざるを得ない。
このあたり、画面を見ていてじゅうぶんに伝わってきました。
ご冥福をお祈りします。


◎「サキヨミ」キャスターの山本モナ、スキャンダルで出演見合わせ

昨日の放送では、伊藤アナウンサーが
「先週、声高らかに新しい番組の始まりを宣言しておきながら
このような事態になったことを、恥ずかしく、情けなく思います。
期待していただいた皆さんに申し訳なく思います」

と冒頭のあいさつでコメントしていました。

私が最初の週のオンエアについてコメントしたのも
ある種の期待の裏返しでもあります。

「ピンチはチャンス」

現状は「番組自体の信憑性が非常に低い」という最悪の状態ですが、
今後の巻き返しにわずかながら期待を寄せて見たいと思います。
【2008/07/13 23:55】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

食いだおれ人形の騒動に思ふ
最終日にはたくさんの人が訪れ、
「寂しい」「今後も大阪に残ってほしい」と口々に
大阪名物との別れを惜しみました。


・・・てな原稿でしょうか?

情緒に浸るのは分かりますが、
売上が最盛期の半分になったから閉店するわけで

「名物とは名ばかりだったのでは・・・?」

そんな思いがぬぐいきれません。
(ひねくれてるのでしょうか?)
【2008/07/08 23:53】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(2) 
tags:【ニュース】

『サキヨミ』の視点そのものは大切だけど・・・
タイトルはすばらしい新番組『サキヨミ』。
(フジテレビ系・日曜夜10:00~)

昨今のマスメディアは「今」と「過去」ばかり。
未来のビジョンを提示する姿勢、すごいぞ!

と制作陣の姿勢を買って、初回をチェックしました。


・・・で、ガッカリ。(やはりね)


「洞爺湖サミットの現地に山本モナキャスターが」
というのは、まだ分かる。
番組1発目、メインキャスターを押さなきゃいけないしね。

で、その次が
「来日ドタキャン!?カーラ夫人が大統領を変える?」

う~む。
詰まるところ「夫人は親日家」「サルコジが新構想を持っている」
の2点だけ。中身はなかった。


目玉コーナーは「今週のニッポン人」
今週は
「観光地のラクガキ」
「サーチャージ値上げで海外旅行は?」
「うなぎ偽装」

の3本立て。

それぞれの話題に
「サキヨミ500人アンケート」
と称して2者択一のアンケートを挿入するのだが、
たとえばこのアンケート。
「サーチャージ値上げで夏休みの海外旅行は?」

A.それでも海外 15%
B.海外はあきらめる 85%


・・・いやいや。おかしくね?

海外旅行に行く/行かないは、いくつかの要因があって、
「サーチャージ値下げ」したら100%海外に行くというものじゃない

「500人のうち何人がもともと海外に行きたくて
そのうち何人が
“サーチャージがこんなに高いならやってらんないよ!”
と答えました」

とならなければ、おかしい。
単なるアンケートの誤用であり、世論を安易に正当化しすぎだ。


そもそも元をたどればこの枠は、
1997年10月からニュース・情報バラエティを放送するようになり
「スーパーナイト」(森本毅郎・小島奈津子)
「情報ライブ EZ!TV」(同上)
「スタ☆メン」(爆笑問題・阿川佐和子)
「新報道プレミアA」(安藤優子・滝川クリステル・櫻井よしこ)
と変遷をたどってきました。

おそらくコアスタッフはそれほど変わっていないのではないだろうか?
97年当初は斬新だったが、そろそろ方向性そのものを含めてテコ入れが必要で
「もって半年」。・・・年明けか来年4月にはこの番組終わるんじゃない?
そんな印象さえ抱いてしまったあなぐまでした。(スタッフさん頑張って)
【2008/07/06 23:01】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

あなたの言葉づかいは大丈夫?
さもありそうな、鹿児島県知事のしたり顔。(恥

ひとごとだと思ってしまいがちですが
ワタシもアナタも
知らず知らずのうちに、こんな会話をしているかも・・・


知事の難解カタカナ語「何を言っちょっとか分からん」の声 - 裏日本ニュース
http://blog.livedoor.jp/tknmst/archives/51948875.html

マリンポートかごしま(人工島)の整備について聞かれると、前回の選挙戦では「問題が非常にシングルイシュー化しすぎていた」と不満を示した上で、選択肢の少ない「すごくナローパス」な状況の中、「行政マン」としては「ベストプラクティス」だったと説明した(08年4月21日)。
ふるさと納税については、夏までに東京、大阪に専従班を置く狙いを「イニシャルステージの闘い」(同5月7日)と位置づけ、納税をお願いする対象として「(鹿児島で勤務経験がある方は)当然にウィリングです」(同19日)と期待を示した。

>>ここまで多用すると、いわゆるひとつのシングルイシューです。
>>カタカナを交えてもわかりやすいルー大柴は偉大でした。


◇言葉の意味をきちんと定義して、正しく言おう
◇言葉の濃度を高めて、メッセージを強くしよう
◇何となく専門用語/英語で言う方がカッコイイ


真面目に一生懸命、話をしようとする人ほど
ともすればこのような話し方をしてしまいがちなのです。
(特に理系の方)
就職活動でも同じ、お仕事の話でも、家族の団らんでも同じで
相手に分かってもらえてこその「会話」なんですよね。

上記の知事の話で言えばこういえば分かりやすいわけで・・・

「問題がシングルイシュー化しすぎていた」
→もちろん人工島の問題も大切ですが、鹿児島県は他にも多くの課題があります。
「ナローパスな状況ではベストプラクティス」
→選択肢が少ないですからね。その中ではベストを尽くすことができたかと・・・
「イニシャルステージの闘い」「当然にウィリングです」
→最初が肝心なんですよ。1人でも多くの方を歓迎しますよ!

<ポイント>
1)英語は日本語に、しかも平易(カンタン)なことばで言い換える。
2)専門用語を知っている、相手は知らないっぽい、でも知ってるとアピールしたい
=いちど専門用語を言った後、すぐに違う表現で言い換えてフォロー
3)「目で見るのと耳で聞くのは違う」と常に意識して、漢語を多用しない
【2008/06/21 12:22】 | 求められる人材像とは | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

地震報道と企業のリスク管理のギャップ
きのう(土)は、もともと休日出勤をするつもりでしたが
予想外の上司のケータイ着信で目が覚め、
地震対応ということで早めに会社に行きました。

マスコミで「地震対応」といえば
1.被害者が何人いるか?
2.建物被害は甚大か?
3.ライフライン、交通機関など市民生活への影響は?
4.今後の余震は?
5.災害復旧などの動きは?

こういった幅広い情報がメインとなります。

いっぽう、昨日私が取った行動は
1.まずエリアの社員全員からの安否連絡を待つ
2.何度かトライして仙台の支店に電話をかける
3.とりあえず自社の人的・物的被害を確認する
4.ひどいようなら応援等を考える

こんな狭いところだと思います。

報道の場合は、地震発生直後から断続的に
情報収集→発信を続け
、お昼のニュースでは
映像を含めたある程度の「全体像」を
全国の視聴者が確認することができます。

企業の場合は、動き出しそのものが遅く
私が出社したのは地震発生から1時間後。
一部の社員を除いて土曜日は「休日」ですから
安否確認をほぼ終えたのが、午後1時過ぎ。

・・・「のんびり」というと語弊がありますが、
あわただしい中にも「自社に限っての被害確認」は
報道に携わっていた頃のマインドとまったく違いますね。
午後3時ごろには帰宅しました。
(おそらく仙台・岩手の記者たちは
当面帰宅できないほどの忙しさだろうというのに・・・)


ちなみにこんなシステムを利用しています。
http://www.secom.co.jp/service/safety/anpi.html
けっこう利用企業は多いそうですよ。

「リスク管理としての災害対策は急務」ということで
去年、マニュアル作りなどの整備をしたばかりでした。
驚いたのは、三陸海岸を震源とする地震ではなく
内陸部を震源とする地震だったことで
規模に比して多くの犠牲者が出てしまったようですね。

ご冥福をお祈りします。
【2008/06/15 20:18】 | 報道・制作の経験談 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

夕方ニュース終わりの「反省会」という修羅場
きょうの1人反省会。

<良かった点>
○社内ミーティング2本
→どちらも有意義な話し合いだった。

「ブログとSNSの意味的違いと性質について」
「我が社の社風とWeb2.0時代とのギャップについて」

ミーティング中、もがきながら必死で言葉を紡ぐうちに
何だか真実を悟ったような気がしてくるから不思議だ。

○お昼のうどんが美味しかった。
出張で海外に行ってた方が買ってきた
ペニンシュラのチョコレートも素晴らしかった。
1箱6800円もするらしい(驚)


<改善すべき点>
○最近、結果としてダブルブッキングとなり
誰かに迷惑をかけてしまうことが多い
→もしかして仕事の計画性が少し薄らいでる?

<コミットメント>
来週月曜日から、私あなぐまは
その週の行動予定だけではなく、
翌週の行動予定もあらかじめ考え
早めにアポイントを決めるようにします。

<明日の予定>
あすは休日出勤するつもりです。



・・・何だこれ?

とお感じになったかもしれません。

実はこのメール形式は、私が報道にいたころ
夕方のニュースが終わってからフロアのみんなで行う
「反省会」の記録とまったく同じものです。
(もしピンと来た人がいても、怒らない&バラさないでね)

当時は「コーチングによる現場育成」などと称して
「私はいつまでに○○します」などとみんなに約束する
“コミットメント”なるものが流行しておりまして、
結果として「束縛」が増え、余裕がなくなり、またミスをする
そんな悪循環を、何とも苦々しく感じていたものでした。


あ、今日は本当に反省してますよ。
念のため。
【2008/06/13 21:03】 | 報道・制作の経験談 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

マスコミは無条件に「陽のあたる場所」ではない
この2日、秋葉原の通り魔事件に関して書いた。
(正確に言えば、書かずにはいられなかったのだが)


ところで。


加藤容疑者が携帯サイトに
「夢は殺人をしてワイドショーの主役になること」
みたいなことを書き込んでいたと報じられていた。

・・・どうも誤解をされているようだ。
マスコミ志望者も含めて、敢えてこれだけは知って欲しい。


世の中には幸せな人も不幸せな人もいる。
これは致し方ない。
神様は決して公平だとはいえない。
私だって生い立ちを恨んだこともある。今でも悩みは尽きない。

たとえば家族に見放され、友人にも見放され
社会に適合できず、寂しくつらい思いをしている人がいる。
そんな時、テレビを見ると
「画面の向こう側にいる人たちは、きっと満たされているはず。
マスコミは幸せに満ちた、陽のあたる場所に違いない」

こう錯覚してしまうかもしれない。

私だってそう多くのマスコミ人を知っているわけではないが
仕事に明け暮れ、結婚もできず孤独なディレクターや
ストーカーに悩まされるアナウンサー、
多忙のあまり精神的に病んでしまった記者など、いろんな人がいた。

もちろん人がうらやむ職業ではある。
仕事は刺激的で、いろんな出会いもある。給料も高いかもしれない。
でも決してそこは、無条件に「陽のあたる場所」ではない
「華やかさ」だけでは片付けられない、大きな代償もあることを知って欲しい。

けっきょく画面の向こう側も、こちら側も変わらない。
同じように大変な生活があり、やっぱり誰しも悩みながら生きている。

転職して両方の世界を味わったからこそ、私はそう言える。

とはいえ、一部のマスコミ関係者が
世間からそのように思われているという事実にあまりにも無自覚
で、
時に高圧的、あるいは勘違いした行動を取りがちなのも確かだ。
「本当に自分たちは庶民の代表たり得ているか?」
と常に懐疑し、もっと謙虚な姿勢を持つべきだと思う。

恵まれた生活も結構だし、恵まれない暮らしも結構、
何事も結構という気持が大切だと思います
(松下幸之助の言葉)


「ないもの探し」
自分で自分を不幸と定義づけしてしまう前に
「あるもの探し」
あともう少しの勇気と積極性を持って、毎日を生き抜きましょうよ。
【2008/06/10 20:00】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【体験談】 【ニュース】 【志望動機】

報道って何なんだ?-秋葉原の事件取材をめぐって
やはり昨日の通り魔事件は反響が大きい。

新世代の文化の中心ともいえる秋葉原で起きた事件らしい点は
「ネットと既存報道メディアの差異」
という、本ブログにも関係するテーマでのエントリや議論も多いことだ。

しかし、中にはずいぶん誤解している意見も多いと感じる。
私なりの考えを書いてみたい。


まずUstreamという技術を使って
現場近くから自分でストリーミングをしていた人
の話から。

秋葉原刺殺事件に遭遇して - Recently
http://recently.sakura.ne.jp/wp/?p=41
たしかに最初は面白そうだし、映像のネタになるだろうから。。。というのが配信をした動機だし、配信初めて視聴者が1000人超えた当りでかなり興奮しててただ撮ることに必死でした。

これはかなり楽しんでいたと思います。もしかしたら報道のカメラマンはこういう気持ちになってる人もいるんだろうなぁ~そんな気持ちの中ひたすら撮って、みんなの反応を見ていた。

MacBookのiSightという環境でも事件の様子を伝えられたらしいし。(自分は映してただけなので配信状態がどうだったかとか知らない)それでも、野次馬(一般市民)の人たちが2次的被害にあってないとか、警察・救急の方々の仕事ぶり、犯人の逮捕状況(このときは逃走中)などリアルタイムで伝えることができただろうし、事件を知ってから現場に急行したテレビ局の報道の人達よりは多くの情報を伝えられたと思う。


記者やカメラマンであっても、生まれて初めて事件現場に行った人間であれば
誰しもが高揚するだろうし、我を忘れることだってあるかもしれない。

しかし、1つだけ。
毎日現場に行って仕事をすれば分かることがある。
少なくとも私の知っている限り「興奮するから」「面白いから」
そんな浮ついた理由だけで、このハードな仕事を続けている人はいない。


それは「ただ情報を伝えるだけの人」
「目的を持って、仕事として情報を伝える人」との大きな隔たりだ。



次に、ずいぶん早い時間帯から
未確認情報や現場画像などを含めてバンバン情報を出していたという
GIGAZINE」の報道姿勢に対する意見を取り上げる。

GIGAZINEの事件報道にウェブの明日を思う - novtan別館
http://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20080608/p4
ただ、報道のありようというのは変わって行くかも知れない。もはや速報的に現場を記録することは報道カメラの役割ではない。歩く人の大部分がカメラマンの役目を担うことが出来る。Webに掲示することが出来る。そこにないのは「報道としての選別」である。果たして、今見ているものは真実なのだろうか。

メディアによる捏造と、Webによる濡れ衣の可能性。何を信用すればよいのか。現実とフィクションの狭間にあるウェブの世界は現実との接点が増えるにつれ、変貌した姿を見せていく。ウェブによって現実が捻じ曲げられることへ対する怖れはウェブの個人メディア化への否定的な感情に繋がっていく。ウェブで行われるべきものは制限されていく?そんな未来も十分に考えられる。


すでにネットには大量の情報があふれているし、速報性もある。
「伝える側に回りうる人の数」だけで言えば、
限られた一部の人間が情報操作している懸念さえ抱かれている既存メディアより
比較的簡単な操作で誰もが情報発信できるネットメディアのほうが
メジャー感を持っているのでは?とさえ私は感じている。

しかし、情報の信憑性だけでいえば「まだまだ」であろう。
既存メディアの人々は(時に間違ったやり方をしているかもしれないが)
毎日10時間も20時間も情報収集に時間を割き、
多くの人から情報を集めるノウハウにも長けている。

「どちらを信用すればいい?」と恐れるのではなく、
「どちらも上手に使い、自分の信頼できる情報を構築する」
そのためのスキルを私たちが身につける必要がある。

もはや1メディアの1つの情報を得ただけで
「それは100%信じるに足りる情報である」などと確信するのは
時代に合っていない。

それぞれのメディアは自分たちの特性を生かして情報を発信し、
受け取る私たちがそれをしっかりと取捨選択する時代なのだ。



最後にこのエントリを紹介したい。

秋葉原通り魔事件 現場に居合わせた者の主観的記録 - 筆不精者の雑彙
http://bokukoui.exblog.jp/8328490
死んだ人に対し生きている人が出来ることというのは、死んだ人のことを記憶にとどめ忘れない(そして後世に伝える)ことだけであろうと思います。そこでその場に居合わせた者として、そこで自分が見聞きして記憶に残っていることを以下に整理し、事件の記憶をとどめる一助としたく思います。なお、どうしてもこのようなものはマスコミによる報道が「印象」を(その場にいた者にさえ)刻み込んでしまうものですので、小生はまだマスコミ報道に敢えて目を通さず、自分と同行の友人諸氏とが経験したことに基づいて、記録をまとめようと思います。ですので報道と矛盾する部分があるかもしれませんが、ご諒承ください。

(以下、イラスト付きの詳細なメモが続くが中略)

この場に居た人々が、犯人逮捕などの画像をやり取りしていたことへも批判の声が上がっており、確かにその指摘ももっともなところがあるとは思いますが、マスコミの取材の方もひとしきり話を聞くとほぼ全員、「何か画像をお持ちではないですか?」と聞いてきました。しかしそれもまた考えるに、マスコミも視聴者・読者の要望に応える必要性があるゆえのことでしょう。
有体に言って、必死になって逃げている時に振り向いて写真を撮る命知らずは、居るはずが無かったろうとは思います。


できれば全文を読んでいただきたい。
この方が見聞したものが、非常に丁寧に綴られている。素晴らしい。

「死んだ人に対し生きている人が出来ることは、
死んだ人のことを記憶にとどめ忘れない(そして後世に伝える)ことだけ」

という考え方は、おそらくこの数日間続くであろう報道と
それにまつわるさまざまな情報を見る際、ぜひ心に留めてほしい一言
だ。


昨日と同じ結論になるが、
今回の事件で私たちが記憶し、考えるべきは
加藤某という容疑者の生い立ちや評判、言動だけではなく
犠牲になった方々の悲しみ・怒りだけでもなく

「このような事件を2度と起こさないために、
私たちにはいったい何ができるのか?」


その1点である。
【2008/06/09 22:12】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【体験談】 【ニュース】

秋葉原の通り魔殺人から考える「事件報道の意義」
犯人は
「生活に疲れてやった」と供述しているとのこと。

・・・言葉もありません。
被害にあわれた方のご冥福をお祈りします。

サバイバルナイフで次々刺す 5人の死亡確認(asahi.comより)
http://www.asahi.com/national/update/0608/TKY200806080098.html
 8日午後0時30分ごろ、東京都千代田区外神田3丁目の路上で、車が通行人らをはねた後、車から降りてきた男1人が通行人らに刃物で次々に切りつけた。東京消防庁によるとけが人が17人(男性14人、女性3人)おり、警視庁によるとけが人には警察官(53)も含まれる。このうち心肺停止状態の人も5人程度いるという。男の身柄は確保され、万世橋署に連行された。けが人に子どもは含まれていないという。

 男は調べに、加藤智大容疑者(25)と名乗っている。殺人未遂の現行犯で逮捕した。車はレンタカーのトラックと見られ、神田明神通りを西から東に進み、歩行者天国中の中央通りとの交差点で数人をはねた。男が降りてきて、周囲にいた通行人を次々にサバイバルナイフのようなもので刺したという。


ほんの少しでも人の役に立ったり、人の行動を変えたり、
そういう可能性をマスメディアが秘めている
からこそ
犯行の未然防止という意味での犯罪報道が成立するわけで、
このような愚行に走る人間が今後出ないことを願うばかりです。

しかし、メディアの思いとはうらはらに
このような事件はなかなか減りません。残念ながら。

私だって、このブログを読んでいるあなただって
「まさか自分が殺人事件に巻き込まれるはずない」
何の根拠もない安心感をどこかで持ち、
画面の向こうの悲劇を、少なからず客観的に見つめているはずです。

もっと言えば、このような暴挙にいたる人間自身も
赤子として生まれてから終始一貫、凶悪凶暴だったわけでもなく、

いつ、どこでボタンを掛け違えてしまったのか?
自分の傷を癒すがごとく、相手を傷つけてしまうに至るのでしょう。


今後おそらく、報道・情報バラエティ問わず
この加藤某の生活や生い立ち、動機について取材を進め、
数日間はこの話題が加熱することでしょう。


たとえば中学・高校の同級生や近所の人がインタビューを受けたり、
文集やブログ・手紙などに記した言葉が明かされたり、
被害者の怒りの声や現場の騒然ぶりがリフレインされたり・・・。

でも、本当に必要なのは
「この事件の特異性を明らかにすること」ではなく
「二度とこのような事件が起きないための何か」
を考えることです。

つまり「生きる」ことの意味、「命」の尊さ・重さ、そんな当たり前のことを
親子で、家族で、友人同士で、恋人同士で
話し合い続けていくことが大切
だと私は考えます。

メディアはそのための問題提起をすべきであって、
決して加藤容疑者の特異性だけを明らかにするような取材姿勢だけは
取ってほしくないと切に願います。
このような事件取材でこそ、取材側(記者・ディレクター)の本質が問われる
のではないでしょうか?

*** 追記 ***
命を奪われた方が7人に・・・

秋葉原通り魔:死亡7人、負傷11人に…25歳男を逮捕(毎日.jpより)
http://mainichi.jp/select/today/news/20080609k0000m040013000c.html

テーマ:就職活動応援 - ジャンル:就職・お仕事

【2008/06/08 16:35】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【体験談】 【ニュース】

梅雨入りの映像は決して「使い回し」ではない
各地で梅雨入りの季節を迎えました。

だいたい梅雨入り宣言をする日は
「雨の日」なので (←当然といえば当然だが)
テレビのニュースは

・雨粒が見えるようなカット(緑バックとかピン送りとか)
・道行く車が水たまりをはじく
・サラリーマンや中高生、子どもたちが傘を差し歩く
・葉っぱに水滴が垂れる
・カエルとかカタツムリとかもよい


こんな感じの映像が使われます。


ウチの奥さんは

「こんなの去年の映像を使いまわしても
視聴者は分かんないよね」


と言います。

言われてみればその通り・・・


初日の出、梅雨入り、十五夜など
季節的なネタの撮影には毎年それなりに力をいれていて
きちんと「その年の、その日の映像」を使っています。

でも、どのカメラマンも「公式」というか「定理」を持っていて
必ずおさえるべきカット(映像)というものがあります。

◎プロカメラマンは「ありきたりの写真」を最大の努力で撮っている - Markezine
http://markezine.jp/a/article/aid/3811.aspx
 メディアに掲載することを目的としての撮影では、使える画像を撮ってこなければその撮影は意味がないことになってしまいます。当たり前にあるものを当たり前に撮る、一見とてもつまらない撮影に思われるかもしれませんが、この基本が使える写真が撮るためのポイント。1つの被写体をしっかりフレームに入れて撮る、このごく当たり前の撮影をまずは心がけることが重要です。


結果として、定番のネタは
どのテレビ局も、どのカメラマンも似た映像になってしまう

という訳です。

でも、その日その日をきっちり切り取って
記録として残し、放送することが大切
なのです。
その積み重ねこそが、報道の基本姿勢だと思います。


※ひとつ豆知識。

路線価とか人口統計とか「行政の発表モノ」で
ピタっとあてはまる映像が見当たらないときに使われる
「空撮」の映像は使い回しが多いです。
画面テロップに「資料」などと出す映像がそれ。

観察すると「あのビルもう無いはずなのに!」みたいな発見があるかも・・・

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【2008/05/29 20:02】 | 報道・制作の経験談 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

「ローカル報道が最も輝く切り口」の話
社内向けのニュースサイトに

「わが社の中国生産拠点でも
被災地の支援をしています」


という内容のニュースを載せました。

夕方時点でGoogle Analiticsを見ると
今日はいつもの倍以上のPVを獲得!

やはり、

身近な存在・話題のはずが
全国・世界のニュースにつながる


という事実は人をひきつけるのです!


地方局/地方紙の報道も同じです。

◆我が町の小さな会社が実は日本一/世界一
◆地元出身の○○さんが日本/世界で活躍
◆全国/世界のニュース、実は地元にも影響が…


このような切り口は
単なるローカリズムだけでは片付けられず、
「いなかびと」の心をくすぐり、興味を持たせ、
勇気のようなものさえ、与えてくれるようです。


ローカルメディアへの就職を希望する方にとっては
避けては通れないテーマの1つです。
志望動機や自己PRで、ぜひこのギミックを意識し
「いかにしてこの軸を盛り上げる/もしくは打破するか」

について自論を展開することを推奨します。

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【2008/05/28 20:30】 | 書類・試験にひと工夫 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】 【志望動機】

もう止めよう…横並びの「アナウンサーブログ」
地方局のWebサイトにまつわる不祥事。

福島中央テレビ、アナウンサーのブログ記事盗用が発覚し謝罪
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/05/26/19686.html

夕方ニュースのメインキャスターが
有名ブロガーのエントリをパクってしまいました。
きちんと文章を再校正し、
あたかも「自分の記事」だと見せかける手の入れよう・・・
呆れます。

ぐっちーさんのブログ記事
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/425a1a95d2ce10abf4888abdefff8ea0
Web魚拓に残った盗作記事
http://s02.megalodon.jp/2008-0524-1230-08/www.fct.co.jp/announce/diary/ono-o/

元テレビ局員として、全く持って恥ずかしい限りです。
自分の意見を自分で書くことすらできないような人が
メインキャスターに座っていたんですよね・・・

事情がどうであれ許されることではありません。


この数年、地方局はどこもWebサイトに力を入れ
「アナウンサーブログ」「アナウンサー日記」的コンテンツを
掲載するようになりました。

もちろん自分の日常や思いをしっかりと綴ったものもあるでしょう。
楽しみにしているファンもいることでしょう。

でも、そろそろ止めません?
無理やり横並びで同じコンテンツを並べるのって・・・


かつて私の同僚だったアナウンサーからも
「忙しくて日記どころではない」
「ふだんネタになるような行動ばかり選んでしまう自分に疲れる」
「そもそも何の役に立つのか」

などの声を聞くことがありました。

そもそも、アナウンサーは
画面を通して情報を伝え、メッセージを込めるのが第一の仕事です。
しょうもない副業に時間を浪費するよりも
本業の「読み」の実力をもっと身につけられるよう
意識と時間を使うべき
だと思います。

***************

とここまで書いたところで、元TBSの川田アナウンサーの訃報を知る。
謹んでご冥福をお祈りします。
アナウンサーは良い意味でも悪い意味でも
本当に「大変」な職業だと思います。少なくとも私にはできない・・・

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【2008/05/26 19:57】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ブログ】 【体験談】 【ニュース】

震災報道は被災者も記者も一緒に消耗する
私の大好きな三国志の舞台。
「いつかは訪ねてみたい」と思っていた憧れの地だけに残念です。

いまだ生き埋め9500人、150時間ぶり女性救出も(asahi.com)
http://www.asahi.com/special/08004/TKY200805180104.html

中国四川省で起きた大地震は18日、発生から7日目を迎えた。死者数は3万2476人、負傷者は22万109人に達した。中国政府は18日、19~21日の3日間を全国哀悼日とすると発表、上海などで予定していた北京五輪の聖火リレーも中断する。生き埋めのままの被災者は四川省内で9500人余りに上るが、被害の全容はいまだに把握できていない。


「奇跡の救出劇」なども報じられていますが、
最終的に犠牲者が4万人を超えてしまう未曾有の大災害と
なってしまったようです。

しかし、ミャンマーのサイクロンはもっと深刻。
犠牲者が10万人を超えそうです。

ミャンマー 死者7万8000人 国営テレビ(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/world/asia/080517/asi0805170132000-n1.htm

ミャンマー国営テレビは16日、サイクロンによる死者が7万7738人、行方不明者が5万5917人に達したと報じた。前日の発表からたった1日で、死者は約3万3000人も増加、行方不明者も2倍に跳ね上がった。ロイター通信によると、国営テレビは突然の数字の増加を「サイクロン被害とその後の厳しい天候のため」と述べているが、詳しい説明はしていない。各国の支援要員の入国を拒むため、実数を低く発表していた可能性がある。


単純な人口比較でも、
中国が約13億人なのに対し、ミャンマーは4000万人あまり。

ところが、日本の報道陣が現地に入れないなどの理由から
結果として記事や映像の露出が少なく、
まるでニュースバリューが小さいかのような印象さえ
私たちに与えているような気がします。


メディアが社会の価値判断に影響力を与える
と示す一例といえるかもしれませんね。



さて。
災害取材は規模こそ違いますが、何度も経験しました。
いちばん多いのは台風。次に山火事、地震でしょうか?
(もっとも山火事は人災のケースが多いですが・・・)

被害の大きい天災では、取材も長期化します。
被災者の皆さんも日に日に消耗してゆきますが、
現地で取材を続ける記者たちも消耗戦を強いられます。

例えば、新潟県中越地震や阪神淡路大震災などの場合、
テレビは系列局から応援の記者・カメラマンが集結してきます。
たとえ現地の地理に疎くても、いやおうなしに現場へ向かい
トップギアで怒涛の取材活動を行わざるを得ません。

取材以外にも「後方支援」的な役割として
中継のお手伝いやVTR編集などをする場合もあります。

これも意外にツライんです。
朝イチの情報バラエティから深夜のニュースまで含めて
「1日に10~20回中継あります」みたいなパターンだと
最新情報の入れどころや本局とのやりとりなどに苦慮します。

また被災地でホテルやレストランなどが使えないようなら
車中泊や、遠く離れた別の街と毎日何時間もの往復、
食べるのは菓子パンとおにぎりだけ、といった日々が続きます。

自分の胃袋を満たすより、
携帯の電池を切らさないことが重要

そんな消耗戦を続けているであろう、中国の記者の皆さん。
どうぞ頑張ってください!


私もかつて「撮影するくらいなら復興を手伝え!」
現場で被災者の方からお叱りをいただいたこともあります。
でも「記録を残し情報を伝えることで、自分は役に立つんだ」
と強い心を持って、道なき道をカメラマンと進んでゆきました。

今でもその時の記憶と感情は、忘れずに大切にしてあります。

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【2008/05/20 22:47】 | 報道・制作の経験談 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

同じ人間なのに「男」と「男性」
晩ごはんを食べながら地元のニュースを見ていると

アナウンサー
「きょう午後、○○市の県道で男性がひき逃げされました。
まもなく近所のが逮捕されました」


同じ人間なのに「男性」と「男」。
なぜ呼び分けるのでしょうか?


実はこれ、事件原稿の鉄則なのです。


一般には男性・女性と呼ぶのですが、
被疑者については「男」「女」と呼びます。



ちなみに逮捕された後は「○○容疑者」、
送検(検察庁に送られること)された後は「○○被告」です。
この間も基本的に呼び方は「男」「女」ですが、
被告が何かの事件で被害者になったり
無罪判決を言い渡されたとたん「被告の男性」などと呼ばれたりします。


記者当時はイロハの「イ」とも呼べる知識でしたが、
現場を離れて冷静に考えると、
「悪いやつ(厳密に言うと悪事を働いたと疑われるようなやつ)は
呼び捨てでいいんだよ」みたいな意識が見え隠れして
何だかおかしな慣習だなぁ・・・と正直思います。


※唯一のメリットは、たとえば
「男は男性を追いかけ、持っていたナイフで男性を刺しました。
男は抵抗した男性と路上でもつれた際、
通りかかったバイクに、はねられ重体です」
というような両方匿名の原稿を書く時、主語が分かりやすくなること。
・・・もっともレアケースですが。

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【2008/05/15 21:40】 | 報道・制作の経験談 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

人間と動物の歴然とした「差」?
動物の記事ってあんまり書いたことなかったので、
今ごろになってその「差」に気づく。


パンダ:リンリン死ぬ…展示中止し療養中 上野動物園
http://mainichi.jp/select/today/news/20080430k0000e040023000c.html

 体調を崩していた上野動物園(東京都台東区)のジャイアントパンダ、リンリン(雄、22歳7カ月)が30日未明に死んだ。死因は心不全。(中略)上野動物園によると、リンリンはシャッターを下ろした展示室内で療養していたが、30日朝にお気に入りの場所だったプールに座り込んだまま死んでいるのを出勤した職員が発見。

水難事故:弟救助?8歳姉死亡 河川敷で遊んでいて転落--鹿児島
http://mainichi.jp/seibu/shakai/news/20080430ddp041040012000c.html

 29日午前9時半すぎ、鹿児島県菱刈町川南の川内(せんだい)川で、近くの会社員、荒武和也さん(29)の長女で本城小3年の瑠利さん(8)と弟の同小2年、龍也君(7)がおぼれた。龍也君は救助されたが、瑠利さんは岸から約5メートル、水深約3メートルの所に沈んでいるところを発見され、約5時間後に死亡した

※2本とも毎日インタラクティブの記事より引用

どうやら動物には
「死亡する」
という言葉を使うべきではないようだ。

記者当時のハンドブックや資料を見ても
そんなルールは見当たらないんだけどなぁ・・・。

と思って、ほかのニュースを見ると
動物には「死ぬ」という表現を使っているものと
ふつうに「死亡する」と書いたものが混在していた。
どうやらデスクの好みが出るようだ。
【2008/05/01 19:24】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【体験談】 【ニュース】

いとも簡単に「論点を固定」するのが報道の悪いクセ
神奈川県平塚市で起きたエスカレーターの事故。
「また同じエレベーターで・・・」という見出しで、
印象に残った人も多いのではないでしょうか?
事故で指を切断してしまったお子さんとご家族は確かに可哀相だと思います。
でもこのニュース、私は見た瞬間(!)に違和感を抱きました。


まずは神奈川新聞の記事より、要旨を引用
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiiapr0804201/

 8日午前11時25分ごろ、平塚市のスーパー「西友平塚店」で、同市内に住む1歳4カ月の女児が、エスカレーターの移動式ステップと床の間に左手薬指を挟まれ、第1関節から先を切断するけがを負った。
 調べではエスカレーターは、1階から地下1階に向かう幅約1.3mのスロープ式下りエスカレーター。女児は、地下1階のフロアで、父親(39)が目を離したすきに、エスカレーター前付近までひとりで歩き、前のめりに転倒。移動式ステップとステップ引き込み口のある床の間のくし状になった約6ミリのすき間に指を挟んだらしい。父親がすぐに抱え上げ、近くにいた店員が通報した。女児は母親(28)と3人で買い物に訪れていたという。
 同店では昨年10月にも、同じエスカレーターの上りで、当時小学3年の男児(9)が手すりと壁、危険防止用の保護板の間に首を挟まれ一時、意識不明の重体となる事故が起きている。


いくつかのニュース番組を見ましたが、

◆同じ店で、同じエスカレーターで2回も事故が起きるのは、
教訓を活かしていないから!では・・・?
◆お子さんを持つ方には怖いニュースですよね?
さらなる安全管理の徹底を求めます!


というスタジオのコメントが大半でした。


あなぐまの疑問【1】同じエスカレーターというけれど
2つの事故は明らかに経緯が違います。
なぜ2つを並べる必要があるのでしょうか?

<去年の事故>
エスカレーターに乗っていて身を乗り出す
→保護板と手すり・壁に挟まれる
<今回の事故>
エスカレーターに駆け寄って転倒する
→ステップと引き込み口の継ぎ目に指を挟まれる

例えて言うならば
「道路で車と自転車の接触事故が起きました。
この道路では去年、反対車線でも
車と車の追突事故が起きています」という話をしたとして、
“この道路は危険ですね。管理がまずいのでは?”とか
“道路って危ないですね。お子さんを持つ親は心配です”という話になるのでしょうか?
このあたりは「必要以上に事実の因果関係を求めがち」
な報道の悪癖が影響しています。


あなぐまの疑問【2】そもそもの事故状況
去年の秋、エスカレーターの危険防止保護版や
ステップの継ぎ目などで事故に遭う、というニュースが連続しました。
「エスカレーターの整備不良」「安全呼びかけの不徹底」などを改善すべきだ
という話はその通りだと思いますが、
例えば子供がはしゃいだり、不意な動きをしたり、という状況があって
それを施設管理側が100%防ぎきれるのか?という点は甚だ疑問です。

今回の事故で言えば、
女の子は残念ながらステップと継ぎ目の間に指を挟まれたけれど
そもそも下りエスカレーターの降り口に
小さな女の子が駆け寄ってきて転倒するという状況は
「降りてきた人とぶつかる可能性」というレベルで十分危険な行為です。

両親がそばに居て、エスカレーターのほうに向かってる子供を見て、父親が駆けつけたが間に合わなかったらしい。これはもう、店の責任、と言うより、子供から目を離してしまった、両親の責任のほうが大きい、そういわざるを得んな。
(中略)自戒を込めて、この事故はやっぱり親が悪い。そう言える気がするな。

クルトンパパのいろいろ日記
http://crutonpapa.at.webry.info/200804/article_30.html


視聴者の中にはこういった感覚を抱く良識的な方も多いと思うのですが
某局のインタビュー映像では、

「2回も起きたって(今インタビュアーから)聞くと、確かに怖いですね」

という一般主婦の音声に対して

「2回も起きるのは怖いですね」

というテロップがあてられており、明らかな作為を感じました。


あなぐまの疑問【3】あれ?もしかしてこの店?

どの原稿でも
「事故が起きたのは、1階から地下1階に向かうエスカレーターで・・・
この店では昨年10月にも同じエスカレーターの上りで・・・」
と書かれています。

“もしかしてこのエスカレーターの機構や安全管理には
とんでもない欠陥が眠っているんじゃないか?”


という錯覚を抱いた人も多いのではないでしょうか?

西友のプレスリリースより
 西友初の2フロア型スーパーセンターのパイロット店舗として、2005年4月27日に「西友平塚店(神奈川県平塚市東中原)」をオープンいたします。1階は食料品、地下1階を生活用品と衣料品の売場とし、書籍売場や、ファーストフード5店が入ったフードコート(約280席)を設置、日ごろ便利にお使いいただける品揃え、サービスをご提供します。


調べてみるとやはり。

そもそも「西友平塚店には、1FとB1Fしか存在しない」のです。
(※写真を見ると駐車場には2F、3Fがありそうですが)

お客さまの大半がお店を活用し、恩恵を受けていると仮定します。
フロアに何基エスカレーターがあるかは分かりませんが、
「2フロア型」をウリにしている以上、上下の往来は激しいでしょう。

で、どんな安全管理をすれば効果があって、
かつお客さまにスムーズに買い物をしてもらえるのか?

キャスターはそこまで考えてません。記者も考えてません。
パッと現場に行って
「同じところで去年も起きている!?何てことだ!!」
という話が作りやすかったから、論点を固定しただけなのです。

このあたり、追加報道で少し修正されると良いのですが
昨今は「ここでも同じような事故があったと当局調べで判明した」
みたいなローカルの報道が追随するケースが多いので、
果たしてどうなることやら・・・。

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【2008/04/09 22:20】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【体験談】 【ニュース】

おお子どもたちよ、我を許したもれ
土曜の昼下がり、こんなローカルニュースが。

****************
剣道団体の全国大会でみごと準優勝を果たした
○○市の○○小学校の児童たちが
きのう、○○市の市長を表敬訪問しました。
****************

ここで問題。
なぜ、土曜日の午後に前日のニュースが流れるのでしょうか?

<選択肢>
(1)取材が放送時間ギリギリとなってしまい、編集が間に合わなかった
(2)前日のニュースに流す予定だったが、何らかの理由でボツになってしまった
(3)学校側から「子どもたちが見られる土曜日に放送してください」と要求された


(1)はあり得ません。
役所が取材をセッティングする際は、早くても午前9時、遅くても午後4時。
面積が広大なエリアならまだしも、ほとんどのエリアは2時間もあれば放送できます。

(2)がおそらく答え。
ネタとしてはそれほどニュース性がない(失礼)ので
ニュースの順番を番組後半にセッティングしていたけれど、
生放送中に大きなニュースが入ったとか
何かの理由で放送枠が足りなくなってしまったとか
そんな背景を私は想像してしまいました。

こういう取材の場合、放送日が翌日に飛ぶのは実はツライんです。
なぜなら現場では子どもたちや親御さんに
「これは何時に放送されますか?」と漏れなく問われ
必ず「○時に流れるから見てね~!」と笑顔で答えているからです。

ところが流れない。

番組としては仕方のない選択なのですが
「カット」とOAディレクターに言われた瞬間、子どもたちの顔が浮かびます。
今まで何人の子どもたちをガッカリさせてきたんだろう?
何だか罪悪感を思い起こしてしまった昼下がりでした。


ちなみに、視聴者から多いのは
「この日のニュースで子ども(家族)がインタビューされたので
記念にダビングしてください」
というリクエスト。

私がいた放送局では全てお断りしていました。
建前上は「TBSのオウム事件があってから、そういうのが社内規定で禁止されまして」
でもホンネは「全部対応していたら、私たち仕事する時間がなくなるので」
だったのかもしれません。
これも多くの人をガッカリさせてきました。ごめんなさい。

ちなみに選択肢(3)
「ないだろ~!」と思った方が多いかもしれませんが、
営業さんが絡んでいる「是非ものネタ」だと、あながち無いともいえないんです。
学校はレアケースだとは思いますが・・・。
【2008/04/05 20:15】 | 報道・制作の経験談 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

NHKがついに禁断の扉を開く!?
この数日間、公私ともにあわただしく
集中してものを考え、文章をしたためることがなかなか難しい。
書きかけの「メディア研究所説」も
細切れになりすぎてうまくかけていない気が・・・
言い訳ばかりで申し訳ありません。

こんな時はつい、他のブログや情報サイトに
ヒントを探し求めてしまうのですが、
ふと見るとこんなニュース!

広告会議ブログより
「NHKオンデマンド」
http://blog.kokokukaigi.com/archives/2008/04/nhk_4.html

12月から、インターネット、アクトビラ、ケーブルテレビ(J:COM)で、「NHKオンデマンド」(有料サービス)がようやく開始されるようです。過去の番組「特選ライブラリー」、1週間以内に放送された番組「見逃し番組」が用意されるとの事


・・・おお、すごそうだ。

リンク先からサービスの概要を紹介。
◆特選ライブラリー
大河ドラマやNHKスペシャルなど他分野の番組を24時間好きなときに見られる。
初年度約1000本。その後、毎週20本(年間1000本)追加する。
◆見逃し番組サービス
NHKの主要時間帯のニュース、プライムタイムの番組を1週間程度公開。
見逃しても大丈夫。(放送終了24時間後から開始)

ほとんどの方はまず「特選ライブラリー」で思い思いの番組を探し、視聴するでしょう。
私だったら「人形劇三国志」もう1回見たいなあ、(つーか何度でも見たい)とか
タモリが出てた「NHKスペシャル驚異の小宇宙・人体」
子供心に面白かったけど、大人になって見返すとまた違うんだろうな、とか。


でもよくよく考えると「見逃し番組サービス」のほうがスゴイことかもしれません!

たとえば1週間分のニュースから特定のネタだけピックアップして
まとめてチェックしたり、1日の中で時系列に眺め直したりすることが可能になる。
これは「ニュースの軸がブレる瞬間」とか「結果として誤報を出していた瞬間」とかを
あとからジックリと検証することも可能になる、のと同義です。

もっと言えば、NHKは
「忙しい皆さんは、私たちの都合に合わせなくていいですよ」とわざわざ伝えているわけで
放送局がでっかいハードディスクレコーダー(しかも勝手に録画してくれる)を
丸抱えしているような状況になります。
いくら有料といっても、民放だったら簡単に「ビジネスモデル崩壊」です。

とはいえ、NHKが余りある予算と時間をかけて作った
珠玉のドキュメンタリーや、トコトンこだわって作ったエンターテイメントなどを
いつでも好きなときに見ることができる状態は
新たな知的刺激をもたらしてくれるでしょう。特に若い層に。

テーマ:就職活動応援 - ジャンル:就職・お仕事

【2008/04/04 23:05】 | 元記者のニュース解説 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【ニュース】

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