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一杯、一杯、また一杯。
別れと出会いの春。

私はある意味、「秋」よりも切なさを感じます。

・・・特にお酒が入ると。


そんな夜、ふと「漢詩」の名句が心をよぎるのです。

両人対酌山花開  両人対酌して山花開く
一杯一杯復一杯  一杯、一杯、また一杯
我酔欲眠卿且去  我酔ひて眠らんと欲す 君しばらく去れ
明朝有意抱琴来  明朝意あらば 琴を抱いて来たれ
(李白「山中にて幽人と対酌す」)

あなぐま訳:

ふたりで飲めば花も開く。
一杯、一杯、また一杯。
・・・
酔った酔った。いやぁ愉快。
・・・
もう眠いぞ。君、ひとまず帰ってくれ。
あす朝、気が向いたら、琴でも持ってこいよ。


渭城朝雨潤軽塵  渭城の朝雨 軽塵を潤す
客舎青青柳色新  客舎青青 柳色新たなり
勧君更尽一杯酒  君に勧む 更に尽くせ一杯の酒   
西出陽関無故人  西のかた陽関を出ずれば 故人無からん
(王維「元二の安西に使するを送る」)

あなぐま訳:

砂ぼこり舞うこの渭城の街も
けさの雨で、色鮮やかになったなあ。
・・・まあ、もう1杯どうだ。
どうせ陽関の先には、連れもおらんだろう。


葡萄美酒夜光杯  葡萄の美酒 夜光の杯
欲飮琵琶馬上催  飮まんと欲すれば 琵琶 馬上に催す
醉臥沙場君莫笑  醉ひて沙場に臥すも 君笑ふことなかれ
古来征戦幾人回  古来征戦 幾人か回(かえ)る
(王翰「涼州詞」)

あなぐま訳:

夜の砂漠にかがやく
葡萄の美酒に、夜光のさかずき。
飲もうとすれば、馬上から琵琶の音。
・・・いいもんだね。
酔って砂の上に寝ちまっても、笑ってくれるなよ。
だって考えてみろよ。
遠征から無事生還した奴なんて、いやしないだろ?



・・・酒の詩ばかりですが。

漢詩はいいですよ。
癒されます。

もし興味があれば、こちらもどうぞ。
江守徹さんのナレーションがしびれます。

漢詩紀行 国破れて山河あり ~杜甫~ チョイ見世 番組公開ライブラリー(NHK)
http://www.nhk.or.jp/archives/choi/entry_000372.html
(※3月末までの限定とのこと。
2ヶ国語放送ですが、音声を左だけに絞ると日本語です)


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【2009/03/12 23:50】 | 中国古典のおへや | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【つぶやき】 【おすすめの本】

「レッドクリフPartⅠ」見ました
きょうは午前中、自主出勤。
お仕事を済ませた自分へのご褒美として
「レッドクリフ」を見てきました。

レッドクリフ 公式サイト
http://redcliff.jp/

以下、映画を見ていない三国志ファンにネタバレしない程度で感想を。

◆やはりこの映画は家庭ではなく
「スクリーンで見る」ほうがよいと思われます。
とにかく戦場シーンの迫力がすごかったです。
馬の蹄音、金属音と打撃音、
そして馬のいななきと人のおめき声が
見終わったあともずっと脳裏に焼きつきます。
(私は焼きつきすぎて、逆に考え込んでしまいましたが)

◆その中でも、関羽・張飛・趙雲が強すぎです。
あれは実写版の『三国無双』ですね。
巨匠ジョン・ウーも遊んだことがあるのか!?と疑うのと同時に
あっけなくやられてしまう「その他大勢の兵士たち」に
思わず同情してしまうこと請け合いです。

◆実写となると、いろんなことに思考が向きますね。
「あの当時、外傷を治す薬は何だったんだろう?」
「戦場の服とかクリーニング屋がまとめて洗ったんだろうか?」
「きっと戦場では酒や水、食料を運ぶ係もいたに違いない」
「そもそもこの時代の武器ってこんなに切れ味良いのか?」
「そもそもこの時代に“紙”って簡単に入手できたのか?」

何より、
「もしこの時代に自分が生まれていたら・・・」
と想像すると、生き延びるのに必死なんだろうなとか。

◆軍師の2人(周喩と孔明)が主人公なのですが、
「戦場で刀と火に囲まれると知略も何もあったもんじゃない」
というような時代に、頭脳で生きていくというのは
「自分は人を斬るのではなく、民衆を早く平和に導くのが仕事だ」
という姿勢なのかな?と、そんなことも考えました。


最後に。
私が見た時間は年配の方も比較的多かったのですが、
映画の最後に流れる「レッドクリフPartⅡ予告編」を見て
後ろの老夫婦が一言。

「えっ、今のPartⅠだったの?」

来年の4月まで
PartⅠの中身を忘れないでいてくださると良いのですが・・・。
【2008/11/15 18:42】 | 中国古典のおへや | トラックバック(0) | コメント(0) 
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レッドクリフ 予告編メーカーが面白い
「赤壁の戦い」をジョン・ウー監督が壮大に描いた
映画「レッドクリフ」が明日公開。

三国志好きとしては、ぜひ1人でも多くの人に味わってもらいたいところ。
てなわけで公式サイトを見ていると、
なかなか面白いものが!

レッドクリフ 予告編メーカー
http://redcliff.qoolie.jp/

なんと自分で映画の予告編が作れる!
ちょっとしたクリエイター魂に火をつけるコンテンツ。
私も30分ほどかけて作ってみました。

【2008/10/31 23:45】 | 中国古典のおへや | トラックバック(0) | コメント(0) 
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子供の頃「憧れのヒーロー」はいましたか?
1ヶ月近くに及んだ「三国志」プレイバックが
ようやく終末を迎えようとしている。

吉川英治の「三国志」全8巻を読んだことがある人なら
おそらく分かってもらえると思うが、
孔明と仲達の死闘、そして蜀の滅亡という
何とも悲哀ばかりが漂う第8巻は本当につまらない。


・・・はずだった。

驚いたことに、
齢を重ねてから読む第8巻は、とても味わい深いのだ!

なぜ蜀の国は孔明しか有能な人がいなかったのか?
その孔明がいくら神算鬼謀を用いても魏を破れなかったのはなぜか?
子供の頃から尊敬し、憧憬の念を持っていた人物の
最後をじっくりと読み解くと、だんだんと分かってくる。

吉川英治はわざわざ1章を用いて
自分なりの「諸葛孔明論」を展開している。

 孔明が軍馬を駐屯した営塁のあとを見ると、井戸、竈、障壁、下水などの設計は、実に、縄墨の法にかなって、規矩整然たるものであったという。
 また、官府、次舎、橋梁、道路などのいわゆる都市経営にも、第一に衛生を重んじ、庶民の便利と、朝門の威厳とをよく考えて、その施設は、当時として、すこぶる科学的であったようである。
 そして、孔明自身が、自らゆるしていたところは、
 謹慎 忠誠 倹素
 の三つにあったようである。公に奉ずること謹慎、王室につくすこと忠誠、身を持すこと倹素。―そう三つの自戒を以て終始していたといえよう。
(中略)
 たとえば日本における豊臣秀吉の如きは、犀眼、鋭意、時に厳酷でもあり、烈しくもあり、鋭くもあり、抜け目もない英雄であるが、どこか一方に、開け放しなところがある。東西南北四門のうちの一門だけには、人間的な愚も見せ、痴も示し、時にはぼんやりも露呈している。彼をめぐる諸侯は、その一方の門から近づいて彼に親しみ彼に甘え彼と結ぶのであった。
 ところが、孔明を見ると、その性格の几帳面さが、公的生活ばかりではなく、日常私生活にもあらわれている。なんとなく妄りに近づき難いものを感じさせる。彼の門戸にはいつも清浄な砂が敷きつめてあるために、砂上に足跡をつけるのは何かはばかられるような気持を時の蜀人も抱いていたにちがいない。
 要するに、彼の持した所は、その生活までが、いわゆる八門遁甲であって、どこにも隙がなかった。つまり凡人を安息させる開放がないのである。これは確かに、孔明の一短といえるものではなかろうか。魏、呉に比して、蜀朝に人物の少ないといわれたのも、案外、こうした所に、その素因があったかもしれない。
(吉川英治『三国志(八)』文庫版P.382-383より抜粋)


自分は孔明の50分の1の器も才もないとは思うが、
人としてのあり方・理想像、もっといえば「ヒーロー像」として
32歳の今も、心のどこかにずっと彼に憧れる自分がいたのは確かだ。

そして吉川英治の「孔明の人間的弱点」に関する指摘は、
ある意味見事に、今の自分に当てはまっているかもしれない
と感じ
このくだりを読んでドキっとした。


8巻をほぼ読み終えようとしている今、一番興味があるのは
呉の賢人として称えられながらも実直・素朴で、
赤壁の戦いの前後には、孔明によいように騙されつづけ
手玉に取られていたのに、それでも憎めない「魯粛子敬」。
子供の頃は“太っちょの長者さん”を想像していたが
正史では“稀代の戦略家”との評価もあり、
三国志演義とはずいぶんキャラクターが違うようだ。

今度は「魯粛伝」でも読んでみよう・・・。



【2008/10/02 22:17】 | 中国古典のおへや | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【おすすめの本】

時代が求めるのは「仁者」か「詩人」か
数日前から寝る前に『三国志』(吉川英治著・全8巻)を読んでいます。
初めて読んだのが中学1年だったでしょうか?
社会人になってからも2~3年に1度読み返したくなる名著です。

今、第3巻です。
漢王朝が完全に衰退し、群雄割拠の世の中で
巧みな戦略と政治力を武器に台頭してきた『曹操』
王朝の血を引き、類まれなる人徳で慕われる『劉備』
2人の英雄を中心にストーリーが進んでいます。

子供のころは、
運に恵まれず1国の領地も守ることができない劉備にヤキモキし、
時流を得て国土を拡大し続ける曹操を小憎らしく思っていました。

しかし、この年齢になって読むと
『曹操』という人物は非常に興味深いのです!

彼は基本的には“戦略家”です。
ところが『策士、策に溺れる』の言葉もあるように
何度も自分の立てた戦略が失敗して、命の危機に晒されます。
国土だけでなく大切な部下まで失ってしまいます。
しかし彼はめげずに何度も再起を図り、その都度勢力を拡大します。

「折れない心」と「周囲を奮い立たせる力」
この2つがまず非常に印象的です。

もう1つ子供心に思っていたこと。
どうして曹操のところにはたくさんの人材がいるのに
劉備のところには関羽・張飛しかいないんだろう・・・?

曹操のもとに優秀な武将・軍師・政治家がたくさんやってくる背景。
大人になって読むと分かるんですね。

例えば行軍の道すがら、自分が一敗地にまみれた場所にやってくると
曹操は亡くなった部下を思い、胸を打つような言葉を発し、
時に慟哭し、供養の儀まで開いてあげます。


あるいはこんな記述。ある戦の場面です。

「許猪、許猪っ」

曹操は中軍にあって「行け、見えるか、あの敵だぞ」と、指さした。
「はっ」と、許猪は、飼い主の拳を離れた鷹のように馬煙りをたてて翔け向った。
(中略)
許猪は、曹操の前に二つの首を並べ、
「これでしたか」と、庭前の落柿でも拾って来たような顔をして云った。
曹操は、許猪の背を叩いて、

「これだこれだ。そちはまさに当世の樊噲(はんかい)だ。
樊噲の化身を見るようだ」

と、褒めたたえた。(注釈:樊噲は前漢時代の勇猛な武将)

許猪は、元来、田夫から身を起して間もない人物なので、
あまりの晴れがましさに、「そ、そんなでも、ありません」と
顔を紅くしながら諸将の間へかくれこんだ。
その容子がおかしかったか、曹操は、今たけなわの戦もよそに、
「あははは、可愛い奴じゃ。ははは」と哄笑していた。

そういう光景を見ていると、諸将は皆、自分も生涯に一度は
曹操の手で背中を叩かれてみたいという気持を起した。
(第二巻、257ページより引用)


何だか微笑ましくなるじゃありませんか。

吉川英治は文中で曹操を“詩人”と称していますが
彼を支えているのはまさしく「言葉の力」だと思います。
一方の劉備に備わっているのは「仁」の心。
巧言令色少なし仁』まさに君子の心得を体現しています。
もちろんそれが悪いとは言いませんが、どうも力強さに欠けるような・・・。

「ビジョンの提示」「モチベーションの高揚」
何よりも「明るい未来と希望を人々に抱かせること」

これらはリーダーが果たすべき大きな役割です。
政治で言えば小泉総一郎のテレビポリティクスにも近いのですが
曹操を天下の覇者たらしめたのは
現代的なリーダーシップそのものだったのではないか?
と感じます。


ひるがえって、ポスト福田首相選びに思いを馳せると
国民は、そして時代は
「仁者」「詩人」どちらに未来を託すのだろうか・・・?
とそんなことが気になります。


【2008/09/05 21:30】 | 中国古典のおへや | トラックバック(0) | コメント(0) 
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