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子供の頃「憧れのヒーロー」はいましたか?
1ヶ月近くに及んだ「三国志」プレイバックが
ようやく終末を迎えようとしている。

吉川英治の「三国志」全8巻を読んだことがある人なら
おそらく分かってもらえると思うが、
孔明と仲達の死闘、そして蜀の滅亡という
何とも悲哀ばかりが漂う第8巻は本当につまらない。


・・・はずだった。

驚いたことに、
齢を重ねてから読む第8巻は、とても味わい深いのだ!

なぜ蜀の国は孔明しか有能な人がいなかったのか?
その孔明がいくら神算鬼謀を用いても魏を破れなかったのはなぜか?
子供の頃から尊敬し、憧憬の念を持っていた人物の
最後をじっくりと読み解くと、だんだんと分かってくる。

吉川英治はわざわざ1章を用いて
自分なりの「諸葛孔明論」を展開している。

 孔明が軍馬を駐屯した営塁のあとを見ると、井戸、竈、障壁、下水などの設計は、実に、縄墨の法にかなって、規矩整然たるものであったという。
 また、官府、次舎、橋梁、道路などのいわゆる都市経営にも、第一に衛生を重んじ、庶民の便利と、朝門の威厳とをよく考えて、その施設は、当時として、すこぶる科学的であったようである。
 そして、孔明自身が、自らゆるしていたところは、
 謹慎 忠誠 倹素
 の三つにあったようである。公に奉ずること謹慎、王室につくすこと忠誠、身を持すこと倹素。―そう三つの自戒を以て終始していたといえよう。
(中略)
 たとえば日本における豊臣秀吉の如きは、犀眼、鋭意、時に厳酷でもあり、烈しくもあり、鋭くもあり、抜け目もない英雄であるが、どこか一方に、開け放しなところがある。東西南北四門のうちの一門だけには、人間的な愚も見せ、痴も示し、時にはぼんやりも露呈している。彼をめぐる諸侯は、その一方の門から近づいて彼に親しみ彼に甘え彼と結ぶのであった。
 ところが、孔明を見ると、その性格の几帳面さが、公的生活ばかりではなく、日常私生活にもあらわれている。なんとなく妄りに近づき難いものを感じさせる。彼の門戸にはいつも清浄な砂が敷きつめてあるために、砂上に足跡をつけるのは何かはばかられるような気持を時の蜀人も抱いていたにちがいない。
 要するに、彼の持した所は、その生活までが、いわゆる八門遁甲であって、どこにも隙がなかった。つまり凡人を安息させる開放がないのである。これは確かに、孔明の一短といえるものではなかろうか。魏、呉に比して、蜀朝に人物の少ないといわれたのも、案外、こうした所に、その素因があったかもしれない。
(吉川英治『三国志(八)』文庫版P.382-383より抜粋)


自分は孔明の50分の1の器も才もないとは思うが、
人としてのあり方・理想像、もっといえば「ヒーロー像」として
32歳の今も、心のどこかにずっと彼に憧れる自分がいたのは確かだ。

そして吉川英治の「孔明の人間的弱点」に関する指摘は、
ある意味見事に、今の自分に当てはまっているかもしれない
と感じ
このくだりを読んでドキっとした。


8巻をほぼ読み終えようとしている今、一番興味があるのは
呉の賢人として称えられながらも実直・素朴で、
赤壁の戦いの前後には、孔明によいように騙されつづけ
手玉に取られていたのに、それでも憎めない「魯粛子敬」。
子供の頃は“太っちょの長者さん”を想像していたが
正史では“稀代の戦略家”との評価もあり、
三国志演義とはずいぶんキャラクターが違うようだ。

今度は「魯粛伝」でも読んでみよう・・・。



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【2008/10/02 22:17】 | 中国古典のおへや | トラックバック(0) | コメント(0) 
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