【まとめエントリ】⇒初めての方はこちらをどうぞ!
未来のテレビ界を担うあなたに贈る『あなぐま秘伝』の25エントリ
マスコミ就職の「常識」を丹念に検証する30エントリ
自らの経験を赤裸々に綴った「あなぐま就職自戦記」全31エントリ
面接前のあなたにぜひ読んでほしい15エントリ
スポーツ・バラエティ番組の真実がわかる11エントリ
元記者がニュースの裏側を斬る22エントリ
就職活動や記事に関する質問はこちらからどうぞ。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告
tags:

デジタル化が描いた番組制作の未来と現在(前編)
少し大きなテーマを書いてみます。
まずは昔話から。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2000年春、新入社員の私は
BSデジタルの社内説明会に出席していました。
営業部長の手に握り締められていたのは
「デジタル化はこんな放送を可能にする!」という内容のプレゼンシート。

当時の放送局員たちが描いていた近未来です。

◆画質や音質、多チャンネルやEPGなどデジタル化の特徴は多いが、
その中で最も魅力的なのは「双方向性」である
◆たとえば旅番組の中で「データ取得」みたいなボタンを押すと
タレントさんが訪れているお店の情報やタレントさんが着ている服など
好きな情報を視聴者がGETできる
◆さらにそこから問い合わせや宿の予約、ショッピングも可能になるはずだ
◆生放送では、視聴者からの意見をリアルタイムで集めることができて
それを番組進行に反映できる。もっと番組が視聴者に近づけるはずだ!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・・・あれから8年。何が実現したでしょうか?

デジタルテレビのリモコンについている4つのボタンで
たとえば視聴者参加型のクイズや投票をする番組は出現しました。
データ取得ボタンで番組に関する“ある程度の情報”を引き出すこともできます。
でも8年前の部長さんが予見した未来には、ほど遠い実態です。


続いてNHKの編成マン(デジタルサービス部副部長・田中寛さん)のお話を抜粋。
<TV放送がインターネットに歩み寄る理由 - ITmedia エンタープライズ>
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0802/06/news001.html

・・・紅白歌合戦といえば、赤白の勝敗をNHKホールに集った方々が投票することが恒例となっていました。その範囲をホール内から広げ、視聴者、それもインターネットを介したものへと拡大することで視聴者とのつながりが広がりました。特にケータイからの受け付けを行うようになって、年齢層はもちろんのこと、これまでと比べものにならないほどの多くのアクセスを受けるようになっています。(中略)2007年末の放送では5万人からの受付を可能としました。この拡大の裏には、インフラ整備が大きく関与しているのですが、データベースシステムの見直しも何度も行いました。

 日ごろからインターネットとの協調は意識しており、紅白歌合戦だけが視聴者参加番組というわけでもありません。さまざまな番組で双方向演出への取り組みを考えています。(中略)今後のTV放送に必要なものは何なのか? その可能性を考える上で、視聴者投票を中心とするリアルタイムの情報を、いかに短時間で解析できるかもポイントだと思います。

私がこのインタビュー記事で着目したのは3点。
◆紅白歌合戦の投票は「ケータイからの参加」に間口を広げた途端、参加者が急増した
◆視聴者参加の仕組みには「インフラ整備」が不可欠である(ハード/ソフト)
◆双方向の演出を常に考えてはいるが、中心は「投票」であり、成功例は紅白である



テレビは「受動的」なメディアです。
視聴者は一方的に流れてくる映像と音声で娯楽を享受していました。
デジタル化は「情報のやり取り」という側面を入れることで
新しい番組制作が可能になるはずだ!というストーリーを描かせました。

しかし、ひとたび視聴者が「能動的」にふるまおうとした途端、
現状のデータ放送が提供する情報のやり取りは「もの足りない」機能でしかない
という現実にブチ当たっています。

<データ放送の欠点 視聴者側>
情報の入力:ボタン操作中心で、文字入力ができない(しづらい)
情報の出力:画面の中で得られる文字情報が少ない(探しづらい、広がりがない)


機能面として、たとえばキーボードが付属になったり、リモコンが使いやすくなったり
データ取得が高速化してリンクを使いやすくなったり、画面構成を見直したりと
もの足りなさをカバーできる可能性が全くないわけではないのですが、
もう1つテレビ局側の体制整備にも課題があるのです。

<データ放送の欠点 放送局側>
集めた情報の処理:視聴者は数万人。全員の意見を受け付け処理するのは誰?
発する情報の入力:視聴者が欲しい情報は幅広い。データを打ち込むのは誰?



NHKの「ケータイ大喜利」という番組を見たことがありますか?
一人ごっつの“お笑いセンター試験”を髣髴とさせる、懐かしさ漂う(笑)番組です。
1回のオンエアで10万件を超える視聴者投稿を受け付けているのですが、
何よりビックリするのが、放送中に写るスタッフとパソコンの数の多さ!です。

お揃いのスタッフジャンバーを着たアルバイトと思しき数十名のスタッフは
(想像ですが)おそらくNHKが構築した専用のシステムを使って
データベース化された投稿の中から面白そうなものにチェックを入れます。
出演者の千原ジュニアは「選りすぐりのネタだけを集めた画面」を閲覧しながら
“つづいて○○さんの作品行きましょう!”と発言します。
そこで必ず今田耕司が同じセリフを繰り返すのですが、
この10秒ほどの時間で投稿者紹介とネタ紹介のテロップ2枚を
システムから自動生成してスタンバイしている
のだと思われます。

システム開発とメンテナンス費、アルバイトの人件費など莫大な投資をすれば
情報のやり取りで番組に活気をもたらすことが実現できることを示す好例です。
スポーツや人気バラエティの放送中に盛り上がる“2ちゃんねる実況板”もそうですが
「放送」と「情報のやり取り」に親和性があること自体は疑う余地がありません。ただ、それを活かすための「資材」がないのが問題です。


長くなったので続き(テレビ局の経営のお話)はまた明日。
スポンサーサイト
【2008/02/26 20:48】 | 放送局の気になる実態 | トラックバック(0) | コメント(0) 
tags:【体験談】 【営業】 【制作】

<<デジタル化が描いた番組制作の未来と現在(後編) | ホーム | 《この就活ブログがスゴイ》⑤ローカル局の「情報発信力」>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

※SECRETモードを使う際のお願い(お読み下さい/別ウインドウで開きます)

トラックバック
トラックバックURL
http://anaguma1.blog98.fc2.com/tb.php/73-07c4e208
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。